「DEATH NOTE」

  

原作:大場つぐみ 漫画:小畑健

集英社 ジャンプコミックス 全12巻

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「このノートに名前を書かれたものは死ぬ…」。

  

死神が落としたノートを拾った少年・夜神月(ヤガミ ライト)。彼は、彼の理想とする真面目で心の優しい人間だけが住む世界を創るために全世界の凶悪犯罪者の名前を次々とノートに書いていく。しかし、彼自身もこの「凶悪犯連続殺人事件」の犯人・通称「キラ」として全世界の警察、そして彼らを動かせる唯一の人間・L(エル)から追われる身となる。天才的な頭脳を持つ2人の対決がかつてないスリルとサスペンスを巻き起こす…!!

  

物語の中枢には「死神」や「デスノート」という少年誌らしいファンタジー要素があるのだが、月とLの凄まじい知略戦や心理戦を圧倒的な密度で展開する「大場つぐみ」の原作に、緻密でリアルな質感あふれる「小畑健」の作画が加わることで、少年誌ではあまり類を見ない本格サスペンスドラマのような仕上がりとなっている。「名前を書くと死ぬノート」という手垢の付きまくった設定をここまで見事にエンターテインメントとして昇華させたこのコンビには賞賛の拍手を送りたい。

  

また、ストーリーを彩る登場人物も魅力的だ。月を追う世界的名探偵・Lはもちろん、彼の助手を務めるワタリ、そして共にキラを追う刑事たちなど一人一人が光り輝く個性と、そして、「正義」や「犯罪」について様々な考え方を持っている。対象が凶悪な犯罪者とはいえ、人一人の理想の名の下に多くの命を奪っていく少年が主人公の漫画という点だけを見れば批判的な印象も抱きがちだが、極論かつ極端な事例を作品によって示すことが「正義」や「犯罪」、ひいては「社会のあり方」について読者が改めて考えるきっかけのひとつにもなりうるのであり、それこそが作品のテーマであるという見方もできるだろう。

  

しかし、この作品の最大の見どころは良い意味で読者の予想を裏切り続けるストーリー構成だ。毎回毎回読者に息つく間もないスピードで衝撃を与え続けるジェットコースター的展開はまさに週刊連載漫画としてうってつけであり、連載中は一話読む度に必ず次週が待ち切れなくなり、ひたすら展開予想をしている自分がいた。原作者曰く、わざと読者の予想がハズれるようにストーリーを練っていたそうで、つまり、まるで月とLのように原作者と読者が次の展開をめぐって対決するという図式になっていた。月とL、そして原作者と読者、この2つの対決からは、きっと最後まで目が離せない。

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